星組公演『阿修羅城の瞳』『エスペラント!』観劇レポ
星組公演、観てきました!!
『阿修羅城の瞳』『エスペラント!』の2本立て、そして何より——
- トップ・オブ・トップ 礼真琴さんの退団公演
- 劇団☆新感線との初コラボ
- 111期生・初舞台生公演
という、もう何方向から見ても「これは観なきゃ!」の超・超・超チケット難公演。
母が「ダメ元で」と申し込んでくれたチケットが、なんと奇跡的に当選!
観劇日まで自分の体調管理はもちろん、子どもたちの健康管理までめっちゃ気をつけて、無事に現地へ…!
大劇場リニューアル、そして悲報…
宝塚大劇場のリニューアル後、初めての訪問。
絨毯がめっちゃキレイ!フルール(劇場内のカフェ)もピカピカになってる!

…が!
観劇前の定番だった「ぶっかけうどん」がメニューから消えてる!?😭
地味に見えて、あれめちゃくちゃ美味しかったのに…。
しかも海苔にイラスト付きで、毎回ちょっとテンション上がってたのに…永遠はないんですね。

観劇前はあんまり脂っこいものを食べたくない派の私、何を食べようか迷った末に、一番量が少なそうな「カツサンド」を選びました。
…これが注文して10秒で出てきてビックリ(笑)

でもピックが剣の形になっていて、ちゃんとテンション上げてくれる仕掛けは残ってました◎
そして改札前ロビーで入場待機していた時!衝撃的なことがありました。
くわしくはこちらに記載しました。
いざ!初舞台生の口上と団歌
久しぶりの初舞台公演。
初舞台生3名の口上、そして恒例の『宝塚歌劇団団歌』。
…え、なにこの歌声。
めちゃくちゃ上手い、っていうか声量すごい、ハモり綺麗、鳥肌立つ。
団歌で鳥肌立ったの、初めてでした。
そして始まる『阿修羅城の瞳』
礼真琴さんのお披露目公演、実は当時チケットが取れていたんです。
でも——コロナで中止に…。あの時はほんとに悔しかった。
その後も出産・子育てという完全に私的な理由で観劇のチャンスを逃し続けてしまい、
「もう無理かも」と思っていたのですが…ついに、ついに観られました。
トップスター・まこっちゃんの最後の姿。
最高でした。
まさか、あんな登場の仕方をするとは…!
「え!?そこから!?」っていうぐらい、登場の仕方にまず度肝を抜かれました。
誰も予想できない登場で、舞台上の鬼に気を取られていると見逃しちゃいます。
そしてその後の殺陣!
動きの一つ一つがめちゃくちゃ自然で、音ともピッタリ合っていて…リアル感がすごい。
“ああ、さすがだなぁ”って、しみじみ思いました。
お芝居も、ほんとうに自然で。
暁千星さん演じる椿に惹かれていくその流れも、説得力があってスッと心に入ってきました。
それにしても、殺陣が激しすぎて…めちゃくちゃ足、見えてましたよね?(笑)
「え!?そんなん見えてええの!?!?」ってこっちがドキドキするくらい(笑)
でも、あれだけ激しく動いても着物が崩れないのが本当にすごい。
いや、これはもう宝塚の技術の高さというか…いやいや、まこっちゃんがすごいのか。
退団されてしまうのは本当に寂しいけれど、
きっと外部でも更に活躍されるんだろうなと思うと…期待と寂しさが入り混じる、複雑な気持ちです。
ありちゃん、まさに“美の極み”
そして暁千星さん、めちゃくちゃキレイでしたね〜!
劇団☆新感線版では天海祐希さんが演じた椿役。
ビジュアル解禁されたときも「天海さんにそっくり!」と話題になりましたが、
本当に白いドレスがよく似合ってた…!
着物の着こなしも上手で、しなやかで、勝ち気で、それでいて色っぽい。
線が細くて、「普段男役のときは、あれだけ補正してるんだなぁ」って改めて実感しました。
でも、阿修羅に変貌して登場するあのシーン。
あの声!いきなり男役の声になるんですよ。もう、ゾワッとしました。
あの登場、新人公演ではどうやって演じるんだろう…?
詩ちづるさん、どう出てきたのか気になります。新公も絶対観たい…。
極美慎さん演じる邪空とのあのシーン!
そしてそして!
邪空役の極美慎さんが、椿の模様をグイッと見せるあのシーン!
いやもう、ドキドキしませんでした!?
こっちの心臓がもたん!!っていうくらいの色気と緊張感…
あの一瞬にグッと引き込まれて、息を呑みました。
邪空(極美慎)の“俺を見ろ~!”にツッコミが止まらん
まず言いたい。
邪空、まこっちゃん(病葉出門)好きすぎん!?
なんかもう、「どうした?そこまで?」っていうレベルで好き(笑)
「なんでそんなに好きなん!?」って客席からも声が聞こえてきそうな勢いで、執着心がすごい。
極めつけはあの歌ですよ。
「俺を見ろ~!!!」って、いやいや…見てくれないからって殺しに行くのは飛躍しすぎでは!?
なんというか…感情移入というより、「え、それもうストーカーなのでは?」と思った次第です…
仲間殺し&鬼化のコンボで「鬼滅やん!」とつい思ってしまった
で、終盤の展開。
仲間を殺しまくっておいて、最後には自分も俺も鬼になって登場っていう
まさかの“鬼化”。
ここでちょっと、「あれ?これ鬼滅の刃!?」って思ったのは私だけじゃないはず(笑)
でも、血の繋がりよりも強い情みたいなものが作品全体に流れていて、
そういう“鬼的な悲しさ”があるところも共通していて、ちょっと胸にくるんですよね。
私の推し、安倍震王(大希颯)を追いかけた一日
今回の「阿修羅城の瞳」で私が全力でオペラをのぞき続けた男、
それは…
安倍震王(演:大希颯)!!
もうビジュアル最高。
かっこいいんだけど、なんかちょっと可愛さもある。あの雰囲気、ズルい。
雷王・鳴王との“なんか笑える”三位一体シーン
で、その震王が登場するトリオ場面。
雷王・鳴王との「三位一体!!」のやつ。
……ごめん、笑った(笑)
なんかあのセリフ、真剣なのに微妙に間が絶妙でツボるんです。
ポーズも含めて、あのシーンだけちょっと戦隊モノ感あったの私だけじゃないはず。
ちなみに私はちょっと上手寄りの席だったので、一番後ろにいたあいみちゃん(大希颯)もばっちり見えました。
そして…すぐ刺される三位一体(弱)
いや、せっかく3人でドヤっと決めたのに、
その後に邪空にグサーーー!されてあっさりやられる展開よ。
「え、よっっっわ!!!」ってなったのはきっと私だけじゃない(笑)
ただ、その“ちょっと弱い感”も含めて愛おしい。
最後は切なく悲しい結末でした
ラストシーンは、涙なしでは見られないほど切なく、苦しく、美しいものでした。
お互いを深く愛しているのに、その裏に隠された“真実”が、ふたりを決して結ばせてくれない。
鬼と人間は共に生きることはできず、それぞれの道を選ばなければならない運命。
とっても引き込まれる舞台でした。
『エスペラント!』
こちらはショーの流れとともに感想を。
【プロローグ】
幕が上がるとすぐに、まこっちゃん(礼真琴さん)が登場!
白を基調に、さまざまな色がグラデーションになった華やかなお衣装で、冒頭からキラキラの銀橋ソロ。
【色彩のバレエ(画家の場面)】
画家のありちゃん(暁千星さん)を中心にした、バレエ仕立ての幻想的な場面。
淡い色合いの衣装をまとったダンサーたちが美しい動きで舞い、夢のような空間に引き込まれました。
ここではきわみくん(極美慎さん)とのダンスもあり、非常に優美な構成。
【摩天楼の銀杏並木】
舞台は一転、ニューヨークの秋。銀杏並木と行き交う人々。
季節感がちょっとずれてるな?と思いながらも、人々がすれ違うシーンはすご!ってなりました。
まこっちゃんと小桜ほのかさんの大人なカップルのデュエットがロマンチック。
歌は夕陽真輝さんと白妙なつさんが担当し、その後は夕渚りょうさんにもソロが!
夕渚りょうさんはダンサーの印象が強かったので、ソロ歌唱には驚きました。
【水族館 → 中詰め】
画家であるありちゃんが繋いでいく場面。突如として舞台は水族館に!
青い魚たち=下級生たちがとても可愛らしく、幻想的な海の世界が広がります。
ここから一気に華やかな中詰めへ。
色とりどりのスーツにキラキラのビジュー、ハットをかぶったダンスの連続。
あまとくんのソロダンスが圧巻で、躍動感に惹き込まれました。
【Mr.ブルー】
八神純子さんの名曲「Mr.ブルー」。
舞台では盆が静かに回り、まこっちゃんが銀橋で歌唱。
娘役さん2人が先頭に立って銀橋を進む構成が新鮮でした。
心にじーんと染み渡る場面でした。
【モンストロの体内】
詩ちづるさんが出てこないと思ったら、なんと鯨に飲み込まれていた!
ここではまるで『ピノキオ』のような世界観が展開。鯨の体内にコッペリウス(ありちゃん)の作った人形の小屋があるという設定がユニーク。
詩ちゃんとまこっちゃんのダンスは切なく美しく、ラストはまこっちゃんだけが旅立ちます。
その後、極美慎さんが銀橋でソロを披露。この場面の衣装(大きな帽子や派手な装飾)も見事に着こなしていて、さすがでした。
【青い星】
千住明さん作曲のこの場面から、ラストへと一気に感情が高まります。
「青い星」の旋律の美しさに、群舞の迫力、涙腺が崩壊寸前…。
まこっちゃん・紫りらさん・ひろ香祐さんの3人で少し踊るところもあり、95期万歳…としみじみ。
ラストは白い衣装のまこっちゃんがタップを披露。
しなやかで力強く、まさにトップスターの集大成という踊りでした。
【初舞台生ロケット】
1人の初舞台生が登場し、まこっちゃんと2人でタップ!
首席の千隼悠さんですね。まこっちゃんと手をつなぐ場面があって、こりゃ~首席の特権だぁと思いました(笑)
その後、111期生によるロケット。全体的に白い衣装。スカートの裾には5組カラーが取り入れられていて華やかでした。
そしてなんと頭飾りがパレット!!全く偶然ですが、このブログの名前も『ZUKAパレット』。
宝塚のブログを始めたいなと思って色々考えて、色んなカラーの組があるから『パレット』にしたんですけど、まさか111期のモチーフと被ると思っていなかったので、見たときびっくりしました。
ちょうど2025年からこのブログを始めたので、これも何かの巡りあわせかなと思って頑張ってブログ書こう!って思いました。
初舞台生ロケットの振付は、三井聡先生が担当されており、今回が初のロケット振付とも言われています。
一方で、連日のように続く休演のお知らせ…。
それだけこの舞台がハードだという証拠でしょう。
5月21日(水)15時30分公演からは怪我の為白蘭薫さんが休演とのこと。幸い、口上には登場されるとのことで少し安心ですが、舞台に立てない悔しさはきっと計り知れないはずです。
この初舞台公演も、いよいよあと1週間あまりで千秋楽。
111期生全員で最後まで駆け抜けたいという気持ちは、きっとみんな同じでしょう。
どうか1日でも早く回復し、全員でこの特別な時間を締めくくれますように。
【フィナーレ】
黒燕尾での男役群舞。娘役さんも加わっての総踊りでとても華やか。
娘役さんが黒燕尾に混ざって踊るのはやっぱり嬉しい!
まこっちゃんが銀橋で踊る中、舞台上ではありちゃんと詩ちゃんが組んで踊る場面もあり、退団を祝福するような雰囲気。
ラストはまこっちゃんの黒燕尾でのソロダンス。
しなやかで伸びやかで、正統派の美しさ。もう涙が止まりませんでした。
【パレード】
エトワールは小桜ほのかさん。初舞台生の登場でさらに華やかさが増します。
そして、白い大羽根を背負ったまこっちゃんが登場。
ビジューがぎっしりついた白いお衣装とハット、圧倒的オーラ。
銀橋ソロでの笑顔に、客席からは星がキラキラ飛んでいるように感じました。
【全体を通して】
礼真琴さんのサヨナラ仕様でありながら、今後の星組の布陣も垣間見える構成。
天飛華音さん、稀惺かずとさん、大希颯さんの存在感、小桜ほのかさんの活躍、詩ちづるさんや瑠璃花夏さんの起用など…星組の未来がとても楽しみになる舞台でした。
層が厚く、全員が歌・ダンス共にハイレベル。
星組らしいパワフルで華やかなショー、涙あり笑顔ありの名作です。